
養育費の受給状況について資料を確認する母親と子ども
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離婚後の子どもの生活を支えるうえで、大切な役割を持つ養育費。
「実際には、どのくらいの家庭が養育費を受け取れているのだろう」
「取り決めをしても、支払いは続いているのだろうか」
と疑問に思う方もいるでしょう。
こども家庭庁が現在も支援資料で使用している「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」によると、離婚した父親から**現在も養育費を受け取っている母子世帯は28.1%**でした。
一方で、「受けたことはあるが現在は受けていない」「これまで一度も受けたことがない」という世帯もあります。
このページでは、こども家庭庁などの公的資料をもとに、
を、数字の意味に注意しながら分かりやすく紹介します。
※以下の数値は主に母子世帯について紹介します。父子世帯についても後半で触れます。
令和3年度全国ひとり親世帯等調査によると、母子世帯の養育費受給状況は次のとおりです。
つまり、調査時点で「現在も受けている」と回答した母子世帯は、およそ4世帯に1世帯強でした。
一方、半数を超える56.9%は「養育費を受けたことがない」と回答しています。
ここで注意したいのは、
「現在受け取っていない71.9%=すべて養育費の未払い」ではない
ということです。
養育費を取り決めていない世帯や、過去には受け取っていた世帯なども含まれています。
したがって28.1%という数字は、「養育費の支払い率」や「未払い率」そのものではなく、調査時点で現在も養育費を受給している母子世帯の割合として見る必要があります。
養育費を継続して受け取るためには、離婚時などに「誰が、いくら、いつまで支払うのか」を決めておくことが重要です。
同じ調査では、母子世帯の養育費の取り決め状況は次のようになっています。
取り決めをしている母子世帯は半数に届いていません。
ただし、取り決めをしている世帯のうち76.6%には何らかの文書があります。
文書には、裁判所での取り決めや強制執行認諾条項付き公正証書のほか、その他の文書も含まれています。
「口約束だけでなく、書面に残す」という意識は、養育費を長期間安定して受け取るための大切なポイントの一つです。
養育費保証を検討する場合にも、取り決め書面が重要になります。
公正証書、調停調書、合意書などについて詳しく知りたい方は、
もあわせてご覧ください。

養育費の取り決め書面を確認する女性
「子どものためなら、最初に決めておけばよいのでは?」
数字だけを見ると、そう感じるかもしれません。
しかし、公的統計を見ると、現実はそれほど単純ではないことが分かります。
養育費の取り決めをしていない母子世帯に「最も大きな理由」を尋ねた結果、主な回答は次のとおりでした。
最も多かったのは、「相手と関わりたくない」という回答でした。
離婚に至る事情は家庭によって大きく異なります。
単純に「取り決めを忘れた」「養育費に関心がなかった」ということだけではなく、元パートナーとの関係そのものが大きな負担になっているケースがあることが、統計からもうかがえます。
特にDVや精神的な暴力などが関係している場合には、安全を優先し、無理に本人同士だけで交渉しようとせず、公的相談機関や専門家を利用することが大切です。

養育費の取り決めについて一人で考える母親
令和3年度全国ひとり親世帯等調査では、養育費を現在受け取っている、または過去に受け取ったことがある世帯のうち、養育費の金額が決まっている世帯について、平均月額も調査されています。
母子世帯の平均月額は、
50,485円
でした。
父子世帯では、
26,992円
です。
ただし、この金額はすべてのひとり親家庭が毎月受け取っている平均額ではありません。
「現在も受けている、または過去に受けたことがある」「養育費額が決まっている」という条件に該当する世帯の平均です。
養育費の金額は、子どもの人数や年齢、双方の収入などによって異なるため、この数字をそのまま「標準的な養育費」と考えないよう注意が必要です。

家計簿を見ながら養育費と生活費を確認する母親
養育費というと、母子家庭だけの問題と思われがちですが、父親が子どもを養育している父子家庭にも養育費の問題があります。
令和3年度全国ひとり親世帯等調査では、父子世帯について、
養育費の取り決めをしている:28.3%
現在も養育費を受け取っている:8.7%
という結果でした。
母子世帯と父子世帯では生活状況や背景に違いがありますが、
子どもと離れて暮らす親も、子どもの養育に必要な費用を分担していく
という基本的な考え方は共通しています。
養育費は、母親だけの問題でも、父親だけの問題でもありません。
子どもの生活をどう支えていくかという問題として考えることが大切です。

自宅で一緒に過ごす父親と子ども
統計は重要ですが、数字だけが一人歩きしないように注意する必要があります。
今回の公的統計から確認できるのは、
母子世帯の28.1%が、調査時点で現在も養育費を受け取っていた
という事実です。
一方で、
なぜなら、
なども含まれているからです。
公的統計を見るときには、
「何を調査した数字なのか」
まで確認することが大切です。
それでも、現在も養育費を受け取っている母子世帯が28.1%にとどまり、56.9%が「受けたことがない」と回答していることは、養育費の確保が依然として大きな課題であることを示しています。
養育費について不安がある場合、すべてを一人で解決しようとする必要はありません。
状況に応じて、公的な相談窓口や各種支援制度を利用できます。
こども家庭庁では、養育費について相談したい方に向けて、以下を案内しています。
養育費について取り決めるときには、可能であれば内容を文書に残し、支払方法や期間などを明確にしておくことも重要です。
すでに養育費について取り決めがある方で、将来の支払い継続に不安を感じている場合には、養育費保証という方法も選択肢の一つになります。
公的統計を見ると、養育費について取り決めをしている家庭と、実際に継続して受け取っている家庭との間には差があります。
現在きちんと養育費を受け取れている方にとっても、
「これから先も支払いが続くだろうか」
という不安を感じることがあるかもしれません。
まず仕組みそのものを知りたい方は、
をご覧ください。
料金が気になる方は、
で、初回保証料・月額保証料・自治体の補助制度について紹介しています。
養育費保証は、すべての方に必要なサービスではありません。
公的支援、専門家への相談、書面による取り決めなども含めて、ご自身とお子さんの状況に合う方法を選ぶことが大切です。
・こども家庭庁「令和3年度全国ひとり親世帯等調査」
・こども家庭庁「ひとり親家庭等の支援について」
・こども家庭庁「養育費・親子交流の相談を受けようとするひとり親の方へ」
養育費を受け取れている家庭はどのくらい?